コツコツ…コツコツ…
言われた通り1/3ずつズラして打ってるけど、なかなか進まないな。
もう慣れてきたし、連続打ちに挑戦してみよう。
チラッ。。。(ひとりでできるかな?)
だめだぁ。
同じところばかりへこんで、全然先にスベっていかないぞ。。。
(だよね。少しコツがいるんだ)
あの星!!
適当なこと言ったなぁ!
って、あきらめ早いよ!
あっ星さん。
もうコツコツコツコツあきたよ〜。
もっとダーっとプロみたいに気持ちよく打ちたいよ。
打ち方教えて!!
しょうがないなぁ。
そろそろ次のステップに進んでもいいかもね。
自転車とかと同じで、一度コツをつかめば簡単にできるようになるよ。
最初できるようになるまで少し時間がかかるんだ。
少しでも早く習得できるように、コツを教えるよ。
ということで、ベベラが進まなくてイライラしているあなたへ、ベベラの滑らせ方のコツを伝授します。
といっても、やり方は簡単です。
刻印を斜めにして打つだけです。
もう少し詳しく解説しますね。
ベベラは垂直に立てると進まない
まずはベベラが進まない原因から解説します。
結論を言うと「ベベラが立ち過ぎている」のが原因です。
この絵を見てください。
革に対してベベラを垂直に持って打刻すると、革は真下にくぼみます。
自分がくぼみの中にいると思って隣を見てください。
何が見えますか?
そうです壁です。
そそり立つ革の壁ができてるんです。
この壁にはばまれて刻印は隣にスライドできないのです。
こうなると隣にベベラをスライドしようと思ったら、一度ベベラを持ち上げてくぼみの外に出してから、改めてくぼみの隣にベベラをセットしないといけません。
「打つ→持ち上げる→1/3ずらした位置にセットする→打つ→…」のリズムになってしまいます。
理想の「打つ→ずらす→打つ→…」のリズムと比べると、持ち上げたり、1/3ずらしたり、やることが多くなります。
しかも持ち上げて革から刻印が離れてしまうと今まで打った位置がわからなくなるため、次に打つ位置を決めることが難しくなります。
次に打つ前に下準備が必要になります。
①前に打った位置を目で確認する
②前に打った位置から先に伸びているカットの跡を探す
③前に打った位置に1/3重ねてカットの跡にベベラをのせる
④刻印を垂直に立てる
一回打つごとにこんなことやっていては、連続で打つなんて無理ですよね。
ということで、垂直に刻印を立てるのはベベラの打ち方じゃないんです。
じゃあどうするかと言うと。
ベベラは進行方向と反対方向に寝かせるべし
わかりづらいですね。
覚えて欲しいのはナナメに打てば解決するよってことだけです。
解説しますね。
次の絵を見てください。
先ほどと違いベベラをナナメに打ってください。
どうです?くぼみの中から隣を見てください。
何がありますか?
そうです、隣との間には壁がないんです。
むしろ登りやすいスロープができているんです。
いちいちベベラを持ち上げなくても、スロープを少し登るだけで隣に移動できるんです。
だから、「打つ→ずらす→打つ→ずらす…」のリズムが続けられるんです。
これなら出来そうですよね。
ところで、少しずらして打ったら底の方がガタガタになるんじゃないか気になった方もいるのではないでしょうか?
大丈夫です。
ベベラを打つと打った周辺も少し引っ張られるので、ガタガタも気にならないくらいにならされます。
気になる場合は、もう一度ベベラを端から打ち直して見てください。
今度は壁がない分スムーズに打てて、打った後もキレイになっていると思います。
では次に、ズラすときの手の動きのイメージについて解説したいと思います。
ベベラは軽く持ち、薬指で進みをアシストする
ベベラを支える指(親指と人差し指と中指)は軽く
ベベラ刻印を支えているのは、親指と人差し指と中指の3本の指です。
この指と手首を使って革からズレないよう、力をいっぱい入れてベベラの位置を固定していませんか?
そうすると隣にズラそうとしても、ズレないよう自分で力を入れてしまっているので、ズラすことができない。
ベベラがスベらないということになります。
どうすれば良いかというと、
打つ瞬間のベベラの位置がねらい通りの場所にあるだけ、最低限倒れないよう支えているぐらいのイメージで持ってください。
打刻したときに刻印が飛んでいかなければOK。
ずれてもOKぐらいの気持ちで大丈夫です。
薬指で進みをアシスト
薬指はアシストです。
ベベラを次の位置にズラしたり、ベベラの進む方向の調整に使います。
打刻のタイミングに合わせて、ベベラの進行方向に薬指に少しだけ力を入れればズレるようになります。
あとは力を入れるタイミングですが、これは練習あるのみ。
数を打って入れば自然と身につきますので、気長に構えてください。
ポイントは、打刻の力が革に弾かれ、反対方向の力に変換されたときです。
もう少し具体的に言うと、打刻すると下のようなことが起きます。
①打刻
②ベベラが革に押し付けられる
③ベベラが革から弾かれて革から離れようとする
④ベベラが革から離れないよう指や手首で押さえつける
③のタイミングがズラすタイミングです。
このタイミングを感じれるよう、いっぱいベベラを打ちましょう。
あとは軽く一定のリズムで打つだけ
ベベラの打刻の強さは軽め
ベベラを打つときは軽くコンパクトに打ち具を振りましょう。
ベベラの入り方が浅いかもしれませんが、大丈夫です。
入りが浅いなぁと感じたら、追加で打って深さを調整すればいいんです。
打てば打つほど深くなります。
好みの深さになればOKです。
慣れてくると、一発で好みの深さで打てるようになるよ。
逆にガツンと深く入れてしまうと、もう調整ききません。
深いのを浅くするのはできません。
打刻のリズムも軽く
軽くコンパクトに振れるようになれば、あとはリズムだけです。
一定のリズムで打ちましょう。
人によってリズムは違うかもしれませんが、気にする必要はありません。
自分の好みのリズムで打てばOKです。
スベらせようと刻印をずらすのに気を取られがちですが、打刻のリズムも大事です。
同じ位置で何度も打ってしまうかもしれませんが、あまり気にせず一定のリズムで打てるようになりましょう。
タッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッタッ
あとは表現したいベベラの深さをイメージして、打刻の力加減を変えてやれば、自在な表現ができるようになります。
まとめ:ベベラのスベらせ方を解説
ベベラをスベらせてダーと打つポイントを解説しました。
①ベベラを寝かせよう
②軽く持とう
③薬指でアシストしよう
④軽く打とう
⑤一定のリズムで打とう
あとは続けて入れば慣れてきます。
ベベラ打つところなんていくらでもありますからね。
ベベラを打つ時間が苦行じゃなくて楽しい時間になるよう、意識して見てください。
わかりづらい点があれば、遠慮なくコメントや質問ください。
ではでは。